国道走行中にはや雨が落ちる。暗い空から本格的な雨が落ちてくるのも時間の問題、だから他のアクティビティを、と切り換えができるほど器用では無い。出来れば雨は少々、山ビルのいないところ、と言う事で雨の前の四十ハ滝。駐車地に止まる車が1台。崩れ必至の空模様、加えて谷底のルートはとても暗い。先行者があろうとは思わなかった。
流れる水は多く濡れた岩は滑る。今朝などは秋の気温で水に親しむ季節は過去の事。勢いよく落ちる滝の水飛沫は風邪のもとだ。暗い谷底の濡れた岩場が怪しく光る。まさか熊の出没はあるまいから、滑る岩と蝮には注意しよう。先ずは一ノ滝を拝んで巻道を登る。岩の巻道を越えると汗になった。いつもは行かないニノ滝だが、降雨までの予定であるから省略は無い。露出した木の根の道は、濡れると愈々危険でそっと足を置かせて頂き通過。腫れ物に触れてはいけない。
ニノ滝からルートに戻り、少々岩場を通過、光感応細胞の減った目には暗すぎる三ノ滝。ここからも暫く岩棚などを通過、やがて唯一の明るい岩尾根に到達する。折角だから小休止。やや酸っぱいナツハゼの実を2粒ほど口に含み、眼前の岩尾根や集落を眺めつつ汗を拭く。けっこう暑い。足元のクヌギのドングリは帽子付き。岩尾根を降ると再び暗い流れの中、渡渉の後は大きな滝が目の前である。これを四ノ滝とした場合、次の滝は五ノ滝で終わり、これは不味い。
筱見四十ハ滝は確か、しじゅう流れる滝が八つあり、全て名のある滝でこれを黙殺しては乱暴である。が、洒落の様な名前であるし便宜上の事であるから、大きめの滝が五つ架かる渓谷、としても遜色なかろう。これで一件落着、大きめの四ノ滝を見て斜面を登り、岩場をへつって大きめの五ノ滝に着いた。これで滝はお終い、目の前の鎖場を越えると桃源郷の様な平坦地が待っている。
桃源郷に未だ紅葉は無い。手つかずの栗の実が転がる様子は何やら怖くなるほどだ。先行者はハヶ尾山まで行かれたようだが雲行きが良くない。今日はここまでで、雨の前にお山を降ろう。周回ルートのコナラの根本に、今頃には珍しい○○タケが出ている。天変地異の予兆でなければ新発見。 |