■ 京都北山・中山谷山
・・・・2026年10月17日
2026.10.18

美山に足を運ぶようになって四半世紀、ちょっと考えると結構長い。近頃は五波谷止まりで須後方面はとんとご無沙汰。それというのも、山ビルの生息域の拡大に、芦生はどこも飲まれてしまった。噛まれてもたかだか1CC足らずの献血なのだが、どうも環形動物の運動は精神衛生に良くないのだ。中山谷山へのルートも同様ではあるが、ここを外すと北山は全滅する。できない堪忍を押し殺してでも今日は行く。北山の範囲であるかどうかは知りません。

北集落の草葺屋根は健在で、まだ早いので見学者は少ない。川向うのキャンプ場はガラ空きでどこでもお泊りができる状態。概ね平穏な光景だ。集落の何処にも荒廃した様子はなく空家らしい家も少ない。それでいてどこかの様な観光地らしい様子もない。絶妙なバランスで維持されている。素晴らしい。由歌(とうた)まで来るとここを引き受けるのは由歌舎だ。庭の犬が勢いよくなく。

谷を走る道にはビレッジラインの名があったのは昔の事、今は林道何なに線のはず。急峻な谷間を拓いた谷沿いに、何やら出来つつあったのは昨年の事だ。さて、何が出来たものか、と看板を見て、へ?、「ぬいぐるみ神社」とは何ぞや?。厳かな神社仏閣とはいえないまでも、かなり立派な建物だ。年末には確か、人形を慰霊する行事があった筈で、それのぬいぐるみ版かな?。近頃は理解を超える事象が多々あるから、それの1つとしておこう。

振り返ると、絶壁のように立ちはだかる山腹、以前登ったときには山ビルが多数着いてきたところ。神社のお陰で多少明るくなったし、谷川を隔てた正面にある。山ビル退散のご祈祷はなくてもご威光はあろう。肩で息をしながら見た靴に山ビルの影はなかった。ぬいぐるみ神社、ありがとう。が、厳しい傾斜は変わりなく、倒木その他が覆う斜面はやっぱりきつい。ここを10日も続けて歩けばアルプスも容易だと思う。

次第に緩くなる傾斜と伴に増えるのは鹿の寝床と糞。鹿はちっとも減っていない。あまりの狼藉ぶりに堪忍袋の尾が切れた。近くに出没すれば制裁もあるところ、距離をおいたあたりで「帰れ〜帰れ〜」と鳴く声の憎らしさ。掃いたような林床は続きドングリ・クリなどは皆無。加えて今年の山は不作で、そこへ不埒な鹿が増えたとあっては熊も可愛そうだ。熊が登っていたヤマボウシは枯れていた。保水力を失っては植物は育たない。

置き手紙は見つからないが、熊は旅立ったものだと思う。南尾根の落葉の上にキノコがない。これも鹿のおやつに消えてしまった。狸にはパンも与えこそすれ鹿にはやらん。お腹が減るのでエネルギー補給。1000mに満たない山ながら北西の風は強く気温は10℃。ウラジロの木に出来た果実は20個ばかりでごく少ない。

踏み跡のほぼ消えたピークを踏んで、峠へ向けて急ぎ足。鹿の帰れ〜コールは忌々しいが、寒さもまた大敵だ。マンサクに少しばかり紅葉の気配がある。一雨あるという来週あたりは色付いても来るだろう。峠にも人影は無し。熊の登っていた木に最近の爪痕が残っていた。クマ棚は出来てないから食べるのは遠慮したのだ。果実はとても少ない。峠から長い林道歩き。鹿の手の届かないあたりはゴマナやアキチョウジの花がある。鹿に手があるかどうかは議論の余地が残る。


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