■ 丹波・高見城山
・・・・2026年04月05日
2026.4.5

高見城山と石戸山の間を繋ぐ細い尾根道、地図を見ると、まるで柏原と山南を繋ぐ高速道路のような尾根である。単に真っ直ぐな道と云うだけでなく、立派な高架橋と云って良いくらいの道が続く。敢えて不足を云うなら、途中のくぼみが余りに深くて、お散歩にしては厳し過ぎる。あほ、お散歩じゃなくて山歩きやないか!、と云われても、調子良く歩いてズンズン高度を下げた地点で見上げる斜面は精神衛生に良くない。根性などと云う下賤なものは持ち合わせていないのだ。

静かな駐車地に雨を集めた谷川の瀬音が響く。お泊り組の皆様の気配は無い。雲は多目だが予報では晴れる事になっている。薄日が射したばかりでかなり暑い。これで晴れるとなると気温の上昇は気掛かりだ。夏日などと云う文句は云ってはいけない禁句である。寒い季節に耐え、訪れた温かい日差しの中で花を咲かせるミツバツツジだ。その心情はよく似ている。即ち、物事はすべからくほどほどを旨とすべし。暑すぎては天意に背くものとこころへるべし。満開の桜さんも同意見であった。

で、静かなコテージを抜けテントサイトを抜け、階段を登る頃には汗が落ちる。それも今年一番の大汗だ。見守るミツバツツジやタムシバ(コブシですね)に心配をかけては申し訳ない。加えて近ごろの頭痛に発汗は有効であるし、ゆっくり歩きで何とかしのげる道であった。短い平坦部からいよいよ岩尾根。今日の岩場は水が流れてよく滑る。歯を食いしばり(歯は縛っていませんが)展望地まで、稼いだ高度は250ばかり。ほろりと舞い降りた山桜さんの花びら1枚。途端に気温は下がり、およそ5℃ばかりも低くなった気温で楽になった。山の精霊達に感謝しよう。

特別な計らいを得た上は、岩の斜面と流れる水にも負けず、伝説の井戸跡まで一気に登って高札などにも目を通す余裕さえある。井戸跡の高札によれば、ここにあった井戸底には埋蔵金があった云々。もしや井戸跡を探せとの天意であれば探さねば申し訳ない。しかし見渡したところは岩峰の山頂近くの急斜面、それらしい痕跡を発見できず、山頂北側の祠の周囲を見て、そこに現代の埋蔵金を発見した、が、埋蔵金とは言い難い少額。

山頂にも池のような遺跡は残る。高見城址の標柱はあるものの、お世辞にも地方遺産らしい扱いではない。遠くに見える、三尾山城址を眺め、そこで天意の如何なる事であるかを理解した。僅かなお宝はこれが為の資金であった。三尾山城址に負けない史跡保護を訴えてこれに応えたいと思う。西にゆったり流れる川は加古川で、東に、鐘ヶ坂に端を発し柏原を縦断する川はその支流、何れの川の土手も同じように白い帯が寄り添い、白い帯は満開の桜並木。薄雲に覆われた空で暑くも寒くもない。

さて、城跡から南に降り、庭園風の岩尾根を歩いてもう一つの埋蔵金(人により埋蔵金)の眠る尾根でエネルギー補給。ヒカゲツツジやショウジョウバカマが咲き、春の妖精ビロードツリアブが舞い踊る尾根で悟りを開き、厳しい登り返しの先の石戸山を拝んで往路をピストン。下界の気温は22℃を越えとても暑い。


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